苦労を乗り越えて

インフラエンジニアの仕事には苦労がつきまとう。
顧客の中にはコンピューターに対する理解が圧倒的に不足している人もいるからだ。

現代の技術では不可能なことを求められたり、安い値段で無理難題を突き付けられたりすることも珍しくはない。
インフラエンジニアにはどんなことができ、どんなことができないのかも、一般の人は知らないのだ。

要件定義書を作成する前の段階で、そうした部分について相手の理解を得ておかなければならない。
コンピューター関連の知識がない人に分かりやすく話すことは、案外難しいことである。

この点で苦労をするが、ここをきっちり済ませておかなければ後々トラブルになることもある。
つまり、高いコミュニケーション能力が求められるわけだ。

学生時代、パソコンにばかり向かっていた人は、現場に出てから大変な努力が必要になる。
また、コンピューターやネットワークは非常に複雑なものであって、少しのミスがあるだけで正常動作しない点も難しい部分だ。

未経験なら覚えることも多くなるし、経験豊富なエンジニアでも日々勉強をし続けなければならない。
常に新しい技術が実用化され、機器も新しくなっていく。

数年前に使えた知識や技術が今の時代には通用しないということも、ごく普通に起こりうる事態である。
また、サーバーやネットワークの構築には深いプログラミングの知識も必要になる。
幅広い知識と技術が求められ、他の仕事よりも勉強範囲が広くなるので苦労は多い。